●インターンシップ(職業体験)は、働くことへの意識づけとなっている
インターンシップをすることで「働くとはどういうものなのかを知ることができた」、「働くことのイメージを持つことができた」、「働くことについて考えるきっかけとなった」など約9割の高校生が働くことへの意識変化を感じている。
●インターンシップは、進路や就職先選定に役立っている
インターンシップは、「進路や就職先を考えるきっかけとなった」とする生徒が約6割、「進路への理解を深めることができたり、就職先選定の役にたった」とする生徒も25%ほどある。
●雰囲気のよい職場、休日・勤務時間が決まっている会社で働きたい
働きたいと思うのは「社長の人柄がよいなど雰囲気のよい職場」。「休みや勤務時間がきちんと決まっている会社」は、インターンシップ前と比べ割合が高まった。
●雰囲気のよい職場、転勤のない自宅から通える職場で働きたい!
「社長の人柄がよいなど雰囲気のよい職場」で働きたいと思う割合が最も高い。一方、「各地に転勤できる職場」で働きたいとする割合は目立って低く、転勤のない職場、自宅から通える職場を希望する割合が高い。
●就職先を選ぶ場合、実際の仕事内容や社内の雰囲気を知りたい
就職先を選ぶ場合、企業情報や勤務条件など基本項目の他に「実際の仕事内容」、「社内の雰囲気」を知りたいが、就職活動をしていない現段階では、その情報が十分に公開されているかどうかはわからない。
●インターンシップは、地域の中小企業を知ってもらう機会となっている
インターンシップをすることで、地域の中小企業に具体的なイメージを持つようになり、インターンシップ前と後で比較すると、「会社の内容がよくわからない」、「社名を聞くことがあまりない」というイメージが減少している。インターンシップ前には「よくわからない」という記述が多かった地域の中小企業を知ってもらう機会となっている。
●就職先を考える際、地域の企業も就職先の候補として考える
就職先を考える際、地域の企業も就職先の候補となるかは、現段階ではまだ「わからない」という回答が多いが、応募しないを「応募してみようと思う・おそらく応募すると思う」が上回る。
●地域の中小企業には、「社内の人間関係や雰囲気の良さ」を期待する
●インターンシップでは、学校側へは受け入れ先の拡大を、企業へは作業の説明や複数の作業体験・専門的な体験を要望する
問1 インターンシップ(職業体験)を終えて、働くことへの意識は変化したか
インターンシップを体験することで、「働くとはどういうものなのかを知ることができた(37.3%)」、「働くことのイメージを持つことができた(29.8%)」、「働くことについて考えるきっかけとなった(22.7%)」とあわせて約9割の生徒が働くことへの意識変化を感じていることがわかる。
問2 インターンシップは、進路や就職先選定に役立つものだったか
インターンシップが多くの生徒に働くことへの意識づけとなったことは確認できた(問1)。問2では、それが進路や就職先選定に役立ったかどうかを質問したところ、「進路や就職先を考えるきっかけとなった」が59.2%、「進路への理解を深めることができたり、就職先選定の役に立った」が24.9%となっている。
しかし、「特に役に立っていない」という回答も13.0%あった。
問3 将来、働くとすれば、どんな職場で働きたいか
「そう思う」と「まあそう思う」をあわせた割合は、「社長の人柄がよいなど雰囲気のよい職場」が最も高く、93.0%となっている。次いで、「休みや勤務時間がきちんと決まっている会社(86.0%)」、「手に職や技術がつく職場(77.4%)」、「給料の高い会社(76.9%)」、「自宅から通える職場(69.9%)」となっている。
一方、「あまりそう思わない」と「そう思わない」をあわせた割合が高いのは、「各地に転勤できる職場」が60.7%と目立って高い。次いで、「家族や先生が進める職場(32.9%)」、「有名な会社(20.8%)」となっている。
「従業員が多い職場(51.0%)」、「あまり大きすぎない職場(49.7%)」は「どちらともいえない」がほぼ半数を占めている。
【事前アンケートとの比較】
インターンシップ前に実施したアンケート(※)と比較すると、「そう思う」と「まあそう思う」をあわせた割合が上昇した項目は、「休みや勤務時間がきちんと決まっている会社(+9.8ポイント)」、「社長の人柄がよいなど雰囲気のよい職場(+8.3ポイント)」などである。
一方、「そう思わない」と「あまりそう思わない」をあわせた割合が上昇したのは、「各地に転勤できる職場(+6.1ポイント)」であった。
※インターンシップ前の平成18年7〜9月に実施
比較の事後の値(n=394)は、事前アンケートを実施していない桑名工業高校の回答を除いている
問4-1 就職先を選ぶ場合、どのような情報が欲しいか
就職先を選ぶ場合、企業情報や勤務条件など基本項目の他に欲しい情報は、「社内の雰囲気(60.7%)」、「実際の仕事内容(59.6%)」が高い割合を占める。次いで、「詳しい事業内容(35.8%)」「在学中に取得しておいてほしい資格や勉強しておいて欲しい内容(27.8%)」などとなっている。
問4-2 前問で答えた欲しい情報は、十分に公開されていると思うか
「いいえ」との回答が19.7%と「はい(10.6%)」上回るが、実際に就職活動をしていない1、2年時なので「わからない(68.4%)」が大半を占める結果となった。
問5-1 インターンシップを終えて、“地域の中小企業”に対するイメージに変化はあったか
インターンシップを終えて、“地域の中小企業”に「インターンシップ前と違い、具体的なイメージを持つようになった」が、63.3%となった。「インターンシップ前に持っていたイメージと同じであった(15.2%)」とあわせ、8割の生徒が“地域の中小企業”に具体的なイメージを持つようになっており、事前調査の自由記述で多かった「よくわからない」とする印象を払拭できたのではないかと考える。
しかし、「インターンシップ前と変わらず、よく分からない」とする回答も19.6%ある。
問5-2 現在、“地域の中小企業”にどのようなイメージをもっているか
「いろんな仕事ができる」が37.3%と最も高く、次いで「早くから責任ある仕事ができる(23.8%)」、「社長と直接話ができる機会が多い(23.8%)」、「自分の意見が反映される機会が多い(20.8%)」など仕事の内容ややりがいに関する良いイメージが先行している。
しかし、「なかなか休みがとれない」との回答割合が21.6%、「不安定」が16.5%など、厳しい実態も中小企業のイメージとして捉えていることがわかる。
また、「社名を聞くことがあまりない(20.8%)」、「会社の内容がよく分からない(20.7%)」も比較的高い割合を占め、まだまだ中小企業はよく分からないという状況も残っている。
【事前アンケートとの比較】
インターンシップ前に実施したアンケートと比較すると、「家族的である」が、全体に占める割合は高くないものの、事前から事後で6.5ポイント上昇し、最も変化が大きかった。「社長と直接話ができる機会が多い(+3.0ポイント)」、「自分の意見が反映される機会が多い(+3.0ポイント)」の回答割合が上昇したこととあわせると、インターンシップによって、社内の雰囲気を知り、地域の企業に親しみを持ったり社内の意思疎通がスムーズに行われているなど良い印象を持ってもらえたことがわかる。
そして、「会社の内容がよく分からない(△4.7ポイント)」、「社名を聞くことがあまりない(△3.1ポイント)」はいずれも低下し、地域の中小企業を知ってもらうよい機会であったことがわかる。
一方で、「なかなか休みがとれない(+6.4ポイント)」、「勤めが厳しい(+3.8ポイント)」は上昇しているが、プラス面、マイナス面の両方を知ることで、就職後のギャップを埋め、離職防止につながるとも考えられ、こちらもインターンシップの効果の一つと考えられる。
※比較の事後の値(n=394)は、事前アンケートを実施していない桑名工業高校の回答を除いている
事前アンケートの回答項目にない「その他」を除いて比較、事後アンケートの「その他」の回答は0.4%
問6 就職を考える際、地域の企業も就職先の候補として応募してみようと思うか
「わからない(39.3%)」とする回答が多いが、対象が高校1、2年生で、働くことを意識し始めたところであるので当然ではあるが、「おそらく応募すると思う(26.3%)」、「応募してみようと思う(10.6%)」と前向きな回答割合が36.9%となり、「あまり応募しようとは思わない(12.6%)」、「応募しないと思う(10.1%)」を合わせた22.7%を上回っている。
問7 就職先候補として考えた場合、“地域の中小企業”にどのようなことを期待するか
「雰囲気。ピリピリしている会社はイヤ」、「明るくて社員同士の仲が良い、雰囲気の良い企業」、「会社に早くなじめるような雰囲気」、「社員の人柄がよくて家族みたいな企業」、「会社の雰囲気を期待して(就職を)考える」など社内の人間関係や雰囲気のよさを期待する意見が最も多い。
次いで、「週休二日制」、「休みが取りやすい環境」、「勤務時間がきちんと決まっていること」など休日・勤務条件に関すること、「給料が高いこと」、「安定した給料」など給料に関することへの要望が多い。
「自分が学んできたことを活かせること」、「可能性を発揮できるような職場」、「いろんな技術を知ることができる楽しい仕事ができること」など、仕事のやりがいを求める意見も多い。
「倒産しないでほしい」という意見から「将来性のあるところ」、「大企業に発展して欲しい」と会社の安定・発展を期待する意見や、「何かこだわりのある中小企業」、「この会社だけという技術がある企業」、「新しい独自の商品開発」など、技術力に期待する意見もある。
5割の記入があり関心の高さが伺えるが、一部には「期待しない」という意見もあった。
問8 インターンシップ受け入れ先企業や学校への要望
【学校側への意見・要望】
受け入れ先の決定に関しては、受け入れ先企業の数・業種を増やしてほしく、自分で行き先を決めたい、または、自分の行きたい企業に行かせてほしいという要望が多く、行き先を決める際には、受け入れ先企業の情報が欲しいとのことであった。
期間についても、「短くしてほしい」、「長くしてほしい」といずれの要望もあり、「ちょうどよい」との意見もあった。
【企業側への意見・要望】
インターンシップ中のことでは、「具体的な説明がほしい」、「何をするのかはっきり言ってほしい」など作業内容についてきちんと説明をしてほしいという要望が多い。そして、「見学だけでなく、作業がしたかった」や「仕事があるようにしてほしい」、「仕事内容をきつくしてもらった方がいい」など見学だけではなく作業がしたいという要望、さらには、「機械の使い方を体験したい」、「美容室らしい体験をさせてほしい」、「学校では知ることができない技術を学びたい」といった専門的な体験をしたいという要望がある。また、「期間中ずっと同じ仕事では、その工場に対してそのイメージしかつかない」、「仕事を一つにしぼらず幅広くしたい」、「仕事内容を複数したい」など複数の内容を体験したいという要望がある。
インターンシップを体験した感想として「自分が行ったところは良かった」、「インターンシップをして、会社で何をするのかわかったのでよかった」ので「このまま続けていって欲しい」という意見もあるが、「自分が行きたい企業でなかったことが残念」や「インターンシップ先によって体験できることが違うので、みな同じような体験ができるようにしてほしい」との要望もあった。